深夜に赤ちゃんで起きたとき怒りが込み上げてくる新米パパたちへ
深夜3時、赤ちゃんの泣き声で目を覚ましたときにイライラがこみ上げてきても、あなたの人間性に問題があるわけではない。朝までまとまった睡眠が取れない生活が2カ月を超えると、脳内のセロトニン分泌が止まる。男性も出産直後はテストステロンが減少し、ストレスホルモンであるコルチゾールが急増する。体が完全にボロボロになった状態で、生体の防御機序が発動しているのだ。
しかし社会は父親という理由で沈黙を求める。しんどいと言えばおかしな人扱いされ、妻の機嫌を伺いながら家でも罪人のように息を潜める。この孤立感が人をいよいよ崩壊させる。男性の産後うつは涙ではなく、些細なことで爆発する怒り、スピード狂、アルコール依存、原因不明の筋肉痛として表れる。我慢すれば解決する問題ではない。
一番最初に行うべきことは、自分の状態を数値で確認し「自分がおかしくなっているのではなく、睡眠が不足しているのだ」という事実を脳にはっきりと見せつけることだ。
スマホのメモ帳を開き、たった3日間だけ記録してみよう。
- 夜に実際に寝た時間と、途中で起きた回数を書き留める。
- 眠る前の一日の間に感じた感情エネルギーを1点(爆発寸前)から10点(平穏)の間で採点する。
- 胸が締め付けられたり怒りが込み上げたりした瞬間のきっかけを1行だけ書く。
睡眠時間が5時間を切り、夜に3回以上起きた日は情緒スコアが3点以下に急落するのが目で見て確認できる。自分の精神力が弱いからではなく、生物学的に耐えられない条件なのだという証拠を自分で確認してこそ、漠然とした自責の念を振り払うことができる。
妻と「子どもの話」を断つ10分の時間
育児の葛藤の大半は、お互いに向けた非難から始まる。深夜の授乳問題で揉めたとき「なんで君はスマホばかり見ているんだ?」と詰め寄っても喧嘩になるだけだ。むしろ観察と感情だけを伝えよう。「僕があやしている間にあなたがスマホを見ていると、僕一人ぼっちにされたみたいですごく寂しい」。自分の感情をありのままにぶつけて初めて相手も防御壁を下ろして耳を傾けてくれる。
子どもが眠りについたらスマホを別の部屋に片付け、たった10分だけ会話のルーティンを回す。子どもの話や今日家事をどれくらいやったのかは全て省き、お互いの状態のみを扱う。
5分間は妻の批判なしに夫が今日感じた感情と情緒スコアを話す。次の5分間は夫が口を閉ざし、妻の話を聞いてあげる。善悪を問わず、相手の疲れ果てた状態を確認するだけでも、一人で戦っているという寂しさがかなり和らぐ。
週末には週末のスケジュール表に連続4時間の個人の休息時間を強制的に組み込め。
| 時間帯 |
土曜日 |
日曜日 |
| 09:00 ~ 13:00 (4時間) |
妻専用の休息(パパが完全担当) |
パパ専用の休息(ママが完全担当) |
| 13:00 ~ 18:00 |
共同育児および食事 |
共同育児および食事 |
お互い交代で4時間の間、育児の現場から完全に離れて自分だけの時間を確保してこそ、週を乗り切るエネルギーがチャージされる。
誰にも知られずに隠れる場所を探せ
知人たちに育児の辛さを打ち明けるのが難しいなら、匿名のセーフティネットを活用しよう。似た境遇のパパたちが書き込むコミュニティなどを覗けば、身元を明かすことなく育児の悩みを残すことができる。同じ境遇のパパたちが残してくれるコメントを読むだけでも、一人ではないという感覚が戻ってくる。
病院の門を叩くのが急に怖くなったなら、公的な非対面相談システムを順番に活用すればいい。
- ステージ1:電話を取って「109」を押し、24時間匿名で無料相談を受ける
- ステージ2:最寄りの保健所や精神保健福祉センターに行ってうつ病検査(PHQ-9)を受ける
- ステージ3:政府の支援事業を申し込んで1:1の専門心理相談バウチャーを受け取る
小児科医のドナルド・ウィニコットは「完璧な親」ではなく「十分によい親(Good-Enough Parent)」になれと言った。子どもに必要なのは、すべてを完璧にこなすAIのような親ではない。失敗して疲弊しても、再び元気を取り戻そうともがく素直な父親の姿であれば十分だ。だから今夜は自分を責めるのをやめ、まずは自分の睡眠から確保しなさい。